先日、営業戦略を提案したお客様と電話で話した際に「いやー、川端さんはどんな考え方をしたらそんなに次から次へと戦略や具体的なアドバイスが思いつくんですか?いつも驚かされますよ。今までのコンサルタントさんと全然違いますよ。」と言われた。私自身は自分の考え方がそれほど独自性があるとは勿論思っていない。いつも繰り返し主張しているように「アドバイスを受ける顧客の立場に立って、客観的に相対的に考えてアイデアを出す。そのアイデアを全部並べて、もう一度顧客から見てどう見えるかを見て削ったり、加えたりをひたすら繰り返す」ただ、それだけだ。
だが、どうやら顧客自身を除いて、顧客の営業戦略についてそこまで真剣に考えてくれる人がそれまでいなかっただけかもしれない。
まず私は基本的な考え方として「買い手は売り手の影響を相当強く受ける」と思っている。そんなこと当たり前じゃないかと思った人が多いかもしれない。
買い手が買うのは本来、その商品やサービスのはずだ。物理的にはネットで買うのも近所の本屋で買うのも手に入る本自体は全く同じモノだ。だから、合理的に考えれば同じ商品やサービスなら価格が安い方が必ず買われるはずだが、必ずしもそうはならないのがビジネスの面白いところだ。
それが「人がモノを買うときには売り手の影響を相当強く受ける」ということだ。
これは営業マンや販売員の対応の良し悪しから始まり、サイトでは便利さという売り手の強みがある。しかし、それでも近年お酒を買うにしても何を買うにしてもネットで買うという人が増えたのは、例えばA社(誰もが知るあのネット通販会社)のような巨大企業が投資を行いどんどん利便性を上げていったからというだけではない。勿論マクロで見れば、当然そういう結論にしかならないのだが、今誰かが近所の酒屋から買うのをやめ、ネットで購入するようになったとしたら、近所の酒屋で買うことによって得られる効用(満足感や喜び)をネットの利便性が上回ったからに他ならない。裏を返せば、近所の酒屋の店主が気のいい人で思わずそこで買ってしまいたくなるという効用がとても高いのなら、A社という巨大企業にさえミクロでは負けにくいということだ。
だが、これをA社対町の酒屋=結果の見えた勝負だと諦め営業努力を止めてしまっているというような現象がビジネスの世界では多く見られる。
そこでサトミ営業相談所の出番だ。
私はあなたに出来て、A社に出来ないことは何かを一緒に考える。逆は考えても仕方ない。相手に市場全体で勝つ必要などほとんどの企業やお店では必要としていない。何故なら、自分たちが展開できる範囲は最初から限られているからだ。その範囲の中でこちらに出来て相手が出来ないこと、そして顧客が喜ぶことを探す。そして、それが自分たちで実行可能かを検証する。
大まかに言うと、私が考えているのはそうしたことだ。
根底にあるのは、スポーツの場合、メジャーリーグのチームに草野球のチームが勝つことはほぼ無いが、ビジネスの世界では得意な分野さえあれば全体の規模で圧倒されていても局地的には勝てる可能性は十分にあるという事だ。繰り返しになるが、そうしたビジネスの本質を理解せずに「規模が違う」と勝手に諦め開き直っているだけの場合がほとんどである。
それを丁寧に説明し、一緒になって考えれば不思議なほど、解決策は自分たちから挙がってくるようになるのだ。
そのお手伝いを出来るのが、「日本初の営業の専門家」サトミ営業相談所である。