先日、お客様から「川端さんにウチのミーティングに参加してもらうと次々と改善策を出してくれますけど、どうやって考えているんですか?他の社員も『よくあんなに的確なことをポンポン出せるよな』と驚いていますよ」と言われた。
こうした事はよく聞かれるし、言われる。しかし、この答えには普段私がアドバイス契約を結んだお客様に対してどのように考え、どのようにミーティングに臨んでいるかを書いた方が良いと思い、ブログに綴ることにした。
まず前提として、私は契約内容を事前に用意することはない。(※ホームページ上に記載している基本料金プランはどんなことをどのくらいの費用負担で受けているのかが全く分からないのではお客様も検討しにくいので一番イメージしやすいプランを紹介している。)あくまでお客様のご要望に対してこうした内容(月に1回会って複数のスタッフとミーティングをする、なのか一人の営業マンと同行営業を週1回実施するなのか様々な形がある)でいかかでしょうか?と提案し、お客様の理解を得ながら内容を決めていくオーダーメイド型だ。お客様が100人いれば100種類の悩みがあり、一見同じような悩みでもその相談者の持つ人員や価値観や予算が違えば、その分提案することも違って当然だからだ。
では、例えば10月7日月曜にその会社のミーティングに参加し、11月11日月曜の次回ミーティングの間はどんなことをしているのか。
複雑なことはやらない。いたってシンプルなことを丁寧にひたすら繰り返す。その会社やライバル企業のホームページを見たり、最初にお会いした時にどんなことをお客様が言い、その後どんなことを言ってきたかを何度も読みながら、気付いたこと、やるべきこと、やってはならないことをメモしていく。メモしたことは、メモをしたその瞬間は所詮思い付きに過ぎない。だから、何度も読み返すことで「考えが浅かったな」「アイデアとしてはいいが、このお客様の仕事の忙しさを考えたら継続できないな」などと考え直し、削ったり加えたりを地道に繰り返しながら最終的に提案することが決まっていく。
サトミ営業相談所がお客様から「こんなアドバイスをもらったことは今までなかった。今までのコンサルタントと全然違う」と喜ばれるポイントはここにあると思う。特別なことをしているのではなく、地道な積み上げを他の誰よりもやろうとしているだけだ。顧客より多くのことを顧客とは違う営業の専門家の視点で考え、その中で絞り込まれた具体策を最後は顧客の立場に立って実現・実行が可能かを検証するのだ。
「自社の営業力を高めたい」と思っている企業は多い。だが、それを外部から支援するはずのコンサルタントは机上の空論や理想論などのあるべき論に終始していて、アドバイスを受けた後の顧客の行動に何の変化も見られない、こんなケースを何度も見てきたのだ。そして、アドバイスを受けた多くの企業は「コンサルタントなんてこんなものなのか」「やっぱりウチがショボいだけなのかな」などと諦めているのだ。
勿論、立派なコンサルタント会社もいっぱいあるだろう。だが、多くのケースはコンサルタント会社は営業の専門家ではなく、どのような事情・価値観を持った企業にも同じような悩みを持っていれば、ほとんど同じようなアドバイスをしていると考えられる。私はそもそも営業の本質を人並み以上に理解しているので、具体的なプランを練る時には『お客様が効果を確信できること、かつお客様が継続して出来ること』を挙げていき、そこから何度も「本当にこの条件を満たしているのか」を考える。
あくまで「自分だったらこうする」ではなく、この会社・この営業マンにとって「高いモチベーションで主体的に取り組めること」なのかにこだわるのだ。何故なら、顧客の立場に立って考えるという当たり前のことに徹底的にこだわってはじめてサトミ営業相談所の創業の精神である「人の為に生きる」ことが実践されると考えているからである。
その優しさと厳しさを併せ持っているからこそ、「日本初の営業の専門家」を名乗れるのである。