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もしサト「もし私がサトミ営業相談所に相談したら」

2020.09.19
もしサト「もし私がサトミ営業相談所に相談したら」

最近、おかげさまでTwitterやFacebookからのお仕事の依頼が少しずつ増えてきた。勿論、SNSからとは言っても、私がどんな人間かは投稿や配信した内容で想像は出来る。しかし、SNSから依頼した方に聞くと、やはり会ったことのない人間に会社の方向性を相談することに不安と迷いがあったことを認めている。そこで今回は私に仕事を依頼することになった場合、どのようになるのかを出来るだけ具体的に伝えたいと思い、企画した。これから書くことは私自身が日頃相談を受ける際に気を付けていることと、実際に相談した顧客から言われたことや感想、指摘されたことを基に構成されたフィクションだ。

つまり、これから疑似体験をして頂く。タイトル通り、「もしあなたがサトミ営業相談所に相談したら」という設定で依頼した顧客の目線で書かせていただく。未だ私とお仕事をしたことがない方にも「私と相談するとこんな感じである」ということをイメージできるように書く。出来るだけ、その場にいるかのような臨場感を味わってもらうべく、顧客からの視点で終始書かせていただく。

(予めお断りしておくが、この話は事実を基に私が出来るだけ事実に近いイメージで作り上げたフィクションであり、あくまで一例である。)

 

 

 

あなたは初めて私に仕事を依頼した顧客だ。

 

仮に野口工業株式会社・池田社長としよう。

(以下、池田社長目線で書く)

野口工業はノネジという特殊なネジを看板商品として開発し特許まで取得した。しかし、素晴らしい製品の割には売上が伸びない。仲のいい町工場仲間に始まり、身近にいる銀行や紹介してもらった経営コンサルタント、会計士などに相談したが、どこも同じようなことを言うばかりでピンとこない。でも、自分が人生をかけて開発したノネジだ。自分が元気なうちにヒット商品にしたい。でも、何も手を打てないまま数年が経ってしまった。どうしたものかなと諦めかけたその時だった。最近面白半分で始めたTwitterのタイムラインを見ていたら、明らかに一人だけ異彩を放っている男がいた。サトミ営業相談所の川端という男だ。その男は自分を日本初の営業の専門家だと名乗っている。確かに言っている内容は胸に響くモノがある。ドキッとさせるような過激な内容から、反省させられるような内容だったり、本当は優しい人なのかなと思ったり。

でもどこか気になる男だ。そして、少なくとも今までに出会ったことのないタイプの人間だと思った。しかし、製造業を専門とするコンサルタントに相談しても駄目だったのに彼は何とかしてくれるのだろうか。そんな不安も無いわけではなかった。

まあいい。このまま時間が経つよりは・・そう思ってTwitterからDMを送ってみた。

「注力している自社製品があるのですが、販売数が伸びません。相談に乗ってもらえますか?」

すると、丁寧な返事がすぐに返ってきた。

 

サトミ営業相談所のホームページには初回相談は無料とある。初回はゼロから話を聞く、話を聞いただけで終るかもしれない、でもそれだけでコストが発生するのは不親切だという配慮からそういうシステムを取っているのだろう。なかなか親切なシステムだ。

 

 

しかし、私はお金がかかってもいいから、最初から全力でこの人に相談に乗って欲しい、そんな気持ちになっていた。それは彼からのメールの返信にこう書いてあったからだ。

「私が持っている知識や経験のすべてを出し切ってアドバイスさせて頂きます」

 

有名企業で活躍していた輝かしい実績やキャリアを書き、「必ず売れる仕組みを作ります」そうHPに謳っているコンサルタントは多いが、こういう宣言は新鮮だった。ベストを尽くすのはプロとして当たり前だが、誠実で頼りになる気がした。

私は事前に商品の詳細や現在の販売データ、価格帯、販売不振の自分なりの分析を簡単に書いて、メールで送り、初回から具体的に相談に乗って欲しいので見積りを出してほしいと依頼した。

ゼロから状況を説明するということに時間を割くよりは、ある程度事前に伝えておいて、初回からお金を払ってでも核心に触れたかったからである。

そう送ると見積りが添付されたメールに「承知いたしました。お見積りをお送りいたします。こちらでご了承して頂けるなら発注書をお送りください。」と返ってきた。私はすぐに発注書を送り返し、「ではこちらでお願いします。9月24日17時にお越しください。」と返した。

 

9月24日17時

川端さんが来る。

ビシッとしたスーツに身を包んで、ビシッとした雰囲気で来ると思い込んでいたが、ノータイのジャケパンスタイルでカジュアルな服装だ。正直恐ろしく手厳しい人間が来たら嫌だなと思っていたが、とても物腰の柔らかい男だ。さすが、営業の専門家だ。初めて会ったウチの社員に自然に笑顔で挨拶を交わしている。私は思わず「ウチにもこんな営業マンが欲しい」と内心呟いていた。

 

名刺交換を交わすと、彼は自己紹介を始めた。そして、まるで世間話はせず、いきなり「今回は様々なコンサルタントがいる中で何故私に依頼して頂きましたか?また、私に何を期待していらっしゃいますか?」と聞いてきた。

 

私は簡単に要望を伝えると、川端さんは「承知いたしました。まず私の今日のテーマを伝えさせてください。今日のテーマは今回の話が終わり、私がこの社長室を出る瞬間に池田社長の中で新たにこれを始める、これをやるぞ!という具体的な行動が一つでも見つかることです。私のアドバイスは常にそれがテーマです」と言っていた。

 

私はこれまで相談した相手(銀行やコンサルタント)とその時話したことを次々と振り返って、なるほどと思うことはあっても、その後の行動の変化が全くなかったことを思い出して、ハッとした。

「あっ、そういうことか。川端さんは自分のアドバイスは顧客の具体的行動の変化を追求するってTwitterでよく言っていたけど、こういうことを言っていたのか。」

 

振り返ってみると、これまでのコンサルタントの話は何かボンヤリとして終わることが多かった。どんなことを言われたのかも何も思い出せない。でも最初に川端さん自身のテーマをはっきりと宣言されたことで私と川端さんで共有できるテーマが自然と設定された。そして、私が川端さんのアドバイスを評価する指標を設定できるという一挙両得のスタイルのような気がする。自分自身に敢えて逃げられないハードルを課しながら、顧客に親切に真摯に向き合う姿勢はさすがだ。何よりよほど自分の仕事に自信がないと出来ないことだと感心した。

 

本題に入った。

私は思ったままを正直に話した。川端さんはこちらの考えややり方を全く否定しなかった。むしろ、「●●しないのは何か理由はありますか?」という聞き方をする。

理由を言うと、「分かりました。」とだけ答える。

川端さんは時にじっくり黙って聞き入り、時に私の話を遠慮なく遮ってきて、質問をぶつけてくる。メモは一切取らない。「お客様から発信される情報は話す内容だけではない。それを話す様子や雰囲気も情報だから視線を外したくない。だから、極力メモは取らない」という考え方だそうだ。

 

むしろ、こちらが川端さんから受けた指摘やアドバイスをメモに取る回数が増えてくる。こちらがメモを取りたそうにしていると川端さんは「何度同じことを聞いても構いませんよ」と優しく言ってくれた。

途中から気付いたのだが、川端さんは教えてあげるという姿勢をみじんも感じさせない人だ。そして、上から教えるというより一緒に解決に向かってお互いの知恵を出しましょうというスタイルだ。

だから、こちらはこんなに話しやすく、自然体でかつ平常心で話せるのだなと気付いた。

 

川端さんは次々と今までにない視点でアドバイスをしてくれた。難しい表現や専門用語は一切使わず、最初からウチらではできないような提案はしなかった。これは冒頭の野口工業として行動に移せるというテーマに沿って提案してくれているからだろう。

川端さんはモノを売るために必要なことは何かという視点で次々と提案してくれた。

ひとつどころか、いくつもすぐに実行したいことが出来たなと思ったころには数時間が経っていた。あっと言う間だった。

 

話がひと段落したところで、川端さんは「私としてはだいたいのことは聞けましたし、現時点で提案できることはだいたい提案できました。池田社長はいかがですか?」と聞いてきたので

私は「大満足です。私達は万策尽きたと思っていたのに、川端さんから見たらこんなにまだまだやることが残っていたのですね。今すぐやりたいと思うことが何個もできました。ありがとうございました。」と答えた。

川端さんは「それは良かったです。ですが、いきなり全部を一気にやるのではなく、半年後も続けられる自信があることに絞って、一つ二つをまずは確実に実行してみてください」

と言い残し、深々と頭を下げて帰っていった。

私は勿論次回のアドバイスも依頼した。

 

 

そして、社員にこういうアドバイスを受けたと打ち明けると、皆が「確かに・・」と口をそろえて言ったのだった。

全体を振り返ってみると、多分川端さんはモノを売るのに必要な根本的なことが自分の中に合って、顧客がそれをどこまで出来ているかを一つ一つチェックしているのだろう。そして、出来ていない点を見つけ出して目の前にいる顧客に実行可能なことを伝えるというスタンスなのだろう。だから、業界や扱う商品が何であろうが、アドバイスが出来るのだろう

 

私は思った。

確かに彼は日本初の「営業の専門家」なのかもしれない、と。