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男女別の心の掴み方【銀座ホステスゆりさんとの対談編】

2021.12.10
男女別の心の掴み方【銀座ホステスゆりさんとの対談編】

皆さんは『男女別の心の掴み方』を知りたいとは思わないだろうか?

私は知りたい。いや多くの方はそれを知りたいはずである。今回はその事について解説したいと思う。

 

始まりは銀座ホステスゆりさんとの対談

私は銀座ホステスゆりさんとラジオアプリの中の対談企画において、仕事や人間関係について議論している。
そこで取り扱うテーマはリスナーからの要望で決めている。
その中でひと際気になるテーマがあった。
それが『男女別の心の掴み方』である。
このテーマは仕事においては勿論、友人などのプライベートにおける人間関係にも大きく影響を及ぼすテーマである。
私は営業職として多くのお客様と会話を重ね、ゆりさんはホステスとして多くのお客様と会話を積み重ねてきた。
これまで対談を重ねてきて分かったことだが、「お客様と接する」という意味では共に接客業でありながら、当然それぞれに考え方やアプローチが異なる部分も多い。
今回のこのテーマについても、当然二人の考え方が重なり、互いに共感する部分もあったが、逆に新たな発見もあった。
非常に興味深い内容であり、リスナーからの反響も大きかったので、今回はそこで交わされた議論を文字化して紹介したいと思う。
(これから紹介する内容はほぼラジオにおける会話のままですが、文字化することで分かりにくい部分は加工・修正しています。)

 

 

 

 

私の『男女別の心の掴み方』

ゆりさん「川端さんは、男女別で分けるんですか、その心の掴み方って」
川端「結論から言っちゃうと、【男女別の心の掴み方】っていうのは意識的にやらないようにしています
例えば、姿が見えない状態で、男性1人女性1人が並んでいます。『どちらの方の背が高いですか?』って聞かれたらどう答えます?」
ゆりさん「見てみないと分からない。」
川端「分からないですか?でも(平均身長で上回る)男性が女性よりも背が高い確率の方が高いはずですよね?
でも、今ゆりさんが言われた通りで、実際には僕より背が高い女性もいるわけですよ。勿論、男性でも背があまり高くない方もいますね。
男女別に分けるっていうことは、つまりこれを『男性が高いです』って言い切ってしまうことだと思うんですよね。(これって意外と危険なことだと思います。)
では、一切そういうこと(男女別で話し方や接し方を変えること)を使わないのかというとそんな事はない訳です。
相手がどんな人か分からない、男性か女性かということしか情報としてない時はちょっと使います

つまり、大まかに分けたら女性はこういう傾向があります、逆に男性はこういう傾向があるっていうのは自分の中にありますけど、実際に会ってどんな人か見えてきたらそれを崩していくということです。
それはさっきの話ですと、『一人の男性と一人の女性がいて、どっちの背が高いですか?』って言われたら、『いや、見てみなきゃわかんないでしょう。』って話です。
だから、【男女別の心の掴み方】は男性か女性かっていう情報しかない時は多少ありますということになります。
だけど仕事でもプライベートでもその状態で時間が経っていくことって、ほとんどないじゃないですか?
会ったり、LINEやメールを交換したり、twitterで絡んだりして、
相手の人間性というのはちょっとずつ見えてきますよね。
だから、それが見えてきたら男女別の接し方っていうのを意図的に排除するようにしています。
それは男女で分かれている傾向よりも、その人それぞれの性格や考え方に合わせて接した方が断然正確であり、男性だから女性ですからっていうのを引きずってしまうとどんどん外れていくっていう結果にしかならないんですね。
なので、男性・女性っていう風にはあんまり考えずに、あくまでその人そのものを見るっていうことですね。
だから、僕は世代とか職業とかも一切そんなのは見ないです。
僕はそういうのをあんまり気にしない珍しい人って言われるんですけど。
その人と向き合って、その人と付き合っていく、その人がどういう人であるかをまず見るっていうね。
それが一番いいんじゃないかなって思っています。
相手にとってもそれが一番いいのかなって考えています。
今話したことが大前提として、僕の中にあります。

その上で最初のファーストタッチとして、相手が男性か女性かという情報しかない場合にどう接し方を変えるのかを話しますね。

 

 

 

 

 

男性が気にすること、女性が大事にすること

まず男性はどちらかというと『本当はそこで何が起こっているのか?』という事を気にします。
女性は一体何が起こっているのかっていうことよりも、自分がどう感じたかを大事にする。
例えば同じようにね、『コロナの感染者が増えました』と聞く。
男性は『なんで感染が広がっているのかな?』って考える人が多い。
つまり、それは『そこで何が起こっているのか?』と考える人が多い。
例えば、『PCR検査はどんなモノなのか』『感染者が増えている原因は何なのか?』そういうことを気にする人が多い。
女性はどちらかというと、例えば医療従事者の方が大変だとか、実際に感染した人はすごい重症で悩んでいるとか、或いはその後後遺症に悩まされているって聞いたら、その当事者の気持ちになって『その人はかわいそうだ』とか、『辛かっただろうな』と思い、(そう感じたことが)自身の意見を左右しやすいということです。そういう傾向が強いと思っています。

もう少し具体的に話します。
例えば、これは僕が給湯器の営業をしていた頃にプレゼンで使っていた話です。
商談相手はご夫婦で、初対面でお二人ともどんな方か分からないとします。
そこで、私は電気温水器の説明を始めます。
『この電気温水器を使うとオール電化になってこんなに月々のランニングコストが安くなりますよ』って、試算表を出す。
男性の場合はこうしたデータを見て、或いは給湯器の構造がこうでこういう原因があって、こんなに安くなるんですという説明の方が納得してくれやすい。
女性の場合は同じ電気温水器を使っているご家族が既に他にあって、『そこの奥様がランニングコストが浮いた分で、3ヶ月に1回ご主人と外食に行っているそうです』って伝える方が電気温水器の購入に前向きになりやすいということです。
要するに女性からしたら、その奥様が『その3ヶ月に1回浮いた分で外食に行っています』という話を聞いて『その人嬉しいだろうな。羨ましいなあ』って思って、『じゃあ私も買ってみようかな』と思いやすいってことです。
でも男性にそんなことを言ったところで、「だから何だ?使うお湯の量や条件が違う訳だからウチがそうなるとは限らないじゃないか?」と思って終わりですよ。
これは勿論ものすごい個人差があってみんながそうじゃないですけど、商品一つ PR するでも男女別に話す内容を変えると確率は少し違うと思っている訳です。

それはもう、20年くらい営業活動をやっていますと、男性にも女性にも説明する機会はたくさんあります。
そうすると、確率的にこういう話し方の方が伝わりやすいかなと。
なんの根拠もないですよ。そういう客観的なデータもないです。
ただどうもこういうふうに考えた方が少し確率が違うのかなと思っている訳です。」

 

 

 

 

銀座ホステスゆりさんの『男女別の心の掴み方』

これに対してゆりさんの「男女別の心の掴み方」は実にゆりさんらしい興味深いモノである。

 

 

 

 

ゆりさんの「男女別の褒め方」

ゆりさんはまず「男女別の褒め方」から語り始めた。
「例えば女性の場合、私は外見を率直に褒めるんですよ。
初めて会った女性にカワイイとか。
でも、男性には『イケメンですね』とは言わないんです。
男性を褒める時は、例えばその方の持ち物だったり、『センスいいですね』とか、そういうのを褒めます。
女性は外見を率直に褒めて、男性はちょっとひねった褒め方をする。」

ここからは、これを聞いた私の個人的な感想である。
【男女別の心の掴み方】を語る上で、まずは褒め方から入るというのも、実にゆりさんらしい。
心を掴むにはまずは相手に心地よくなってもらうことが必要であり、その為に相手を褒めるというのは有効な手段であると彼女が捉えているという事なのかもしれない。
これはゆりさん独自のスタイルであり生き方だと思うが、ご本人は相手の気持ちに寄り添っているだけなのだろう。「相手と良好な関係を築きたい」と心を砕いているだけなのだろう。しかし、私から見るとそれが実に理に適っていて合理的なのである。
この辺りはホステスという職業で戦い抜いてきたプロのキャリアの蓄積を感じる。
またその褒め方についても、女性自身が外見を中心とした五感に訴えるモノに心血を注いでいる傾向が強く、また男性は才能やセンスなどの一見目には見えない強さに情熱を傾けている傾向が強いからこそ、その部分について褒められた方がそれぞれ喜びを感じるのではないだろうか?
私はそのように感じた。

 

 

 

 

ゆりさんの「男女別の食事するお店の決め方」

続けて、ゆりさんは一緒に食事をする際のお店の決め方についても語る。
「一応希望は聞くんですけど、『何食べたい?』って聞くとだいたい女性は『何でもいい』って言う。
そしたら、これとこれとこれ、三つぐらい選択肢を挙げて、『ここから選んで』って言う。
男性の場合は相手に決めてもらう。
確かに、男性が自分で決めたいと思っていないかもしれないですよ。でも思ってなかったとしても私はそこは甘えるようにしています。
逆に男性から『何でもいいよ』とか、『何が食べたい?』と聞かれた時には、私はだいたい『選択肢をください』って言うようにしています。」

この話を聞いて私は思わずこう聞いた。
「ゆりさんは、女性に対しては自分が男性役を演じることで女性に対して心地よさを提供している。そして男性には自分が女性なので女性役を素直に演じることによって、心地よさを提供しているってことですかね?」
ゆりさん「そう、そうしています。」

実に面白い考え方である。更に興味深いのは、これほど理に適った考え方にも関わらず、ゆりさんご自身はこれまでの経験から今のやり方に無意識に到達しているということである。

 

 

 

 

 

私の中のまとめ

私達二人の「男女別の心の掴み方」を読んで頂いて、皆さんはどのような感想を抱かれたであろうか?
違和感を抱いた方も多かっただろうし、違うような気がすると思った方もいたと思う。
私達が語ったことは確かにデータによって証明されたモノではない。
そういう意味では確固たる根拠のないモノなのかもしれない。

だが、少なくとも私はゆりさんの「男女別の心の掴み方」に大変感心し、腑に落ちた。これは事実である。

また、ゆりさんはホステスという職に就いている為、女性の気持ちよりも男性の気持ちへの理解が特段深いはずだと多くの方は想像されるはずである。
私自身もそう思っていた。

だが、私はゆりさんの話を聞いて、男性と接し男性への理解を深めることによって、女性である自身との違いを理解し、その事によって女性への理解もまた深めているのではないかと感じた。

(これは、海外旅行に出かけて、旅行先の外国の文化や土地柄を見ることによって、普段感じることのない我が国日本がどういう国であるかということを改めて感じたり、或いは発見することが出来るのと同じなのかもしれない。

こうした事は勿論、国や男女という枠組みに限ったことではないだろう。
多くの方と話したり、接することによって、自分自身との違いを知り、結果として自分自身への理解や発見も深めていけるはずである。)

これからゆりさんは銀座ホステスとして、経営者として、挑戦を続けていくだろう。
そして、彼女の「男女別の心の掴み方」に見られるような自由でしなやかな感性、相手への確かな理解力・思いやりは誰にでも備わるモノではないと思う。
それを武器に挑戦を繰り返す彼女から目が離せない。