先日、ある経営者Z社長とこうした会話があった。
Z社長「うちは今あるお客さんだけで十分やっていけてるから、新規開拓は必要ないよね?」
川端「私は新規開拓が不要な会社なんてないと考えています。」
Z社長「いや、うちみたいな会社って結構多いと思うよ」
川端「最後に決めるのは御社ですが、新規開拓は必要だと思います。何故なら今ある既存客の売上は長期的に見たら必ず下がるからです。」
既存客はやがて必ず売り上げが下がる(正確に言うといつ下がるか分からないというリスクがある)ということを理解している経営者は実は少ない。
(その方自身はよく知らない客を増やしていくよりは今ある既存客の仕事を確実にこなす方が理にかなっていると考えている様子だった。)
もう一回言う。「既存客の売上は必ず下がる」
当然だが、会社の売上には下がるもの、上がるものがある。既存客も新規客も共に売上がUPしているというのがベストだが、売上が下がる既存客もあるだろう。
また、下がるものより上がるものが多ければ、売上高は上がるし、逆なら下がる。
だが、忘れてならないのは既存客の売上が下がる時は突然やってくるかもしれないし、私たちの努力ではどうすることもできないことも多いということだ。
その会社そのものの景気動向・方針転換、もっと言うならライバル企業の動向、これらはほとんどコントロールできない。そして、自分たちの既存客はライバル企業にとっては喉から手が出るほど欲しい新規客かもしれない。だからこそ、既存客の売上は必ず下がると認識している事はリスク管理として必要だということだ。そして、その対策としてベストなのが常に行われている新規開拓だ。
つまり、攻撃は最大の防御ということだ。
まとめると、既存客の売上は必ず下がる、その対策でベストなのが新規開拓。
実はこれは八百屋さんだろうが町工場だろうが、大企業だろうが全てに当てはまる話なのだ。
そして、新規開拓をするためにこそ、新しい商品やサービスの取り扱いが必要になるという事もあらゆる業種にあてはまる法則と言えるだろう。