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サトミ流経営哲学

2020.06.19
サトミ流経営哲学

先日、ある経営者Iさんと話していた時に「川端さん、面白いセミナーをやっているらしいじゃないか。でも川端さんは我々のような企業の顧問契約の方が儲かるんじゃないか?川端さんのアドバイスなら聞きたい企業など山ほどあるだろうに。それとも川端さんのことだから、何か深い考えや狙いがあってのこと?」と聞かれた。
私が「いやある方から『セミナーはやらないんですか?川端さんのセミナーなら聞いてみたいです。』って言われて面白そうだなって思っただけです。深い考えとかは全然ないですよ」と答えるとIさんはかなり驚いた様子だった。

これは私の考え方だが、直感的に面白そうだと思ったことは必ず実行するようにしている。根本的な話だが、それをやることでどれくらい利益が取れるのか、何がどうプラスに働くか、或いは将来的にどれくらい役に立つのかは誰にも分からない。だからこそ、直感的にワクワクすることは必ずやった方がいい。自分自身が特に何もしていないのに最初から高いモチベーションが確保されていることはやらないのは単純に勿体ないからだ。やる理由や理屈は後で考えればいい。それが私のやり方だ。明日何が起きるかすら誰にも分からない中で少し先のことなどもっと分からない。今、そのプランやセミナーの1回当たりの利益がいくらか分かってもそれがどのくらい集客できるかも完璧に予測することなど出来ない。当然ながら、単価や料金設定だけを見て利益が多い、少ないと判断してもあまり意味がない。だったら、とにかくやってみればいいじゃないか、という考え方だ。

 

これが誰かのアドバイスをする場合なら全く話は別だが、私自身なら方向転換はいつでもできる。むしろ、これは常々言っていることだが、ある程度完璧なプランでないと実行しないというスタンスを固定しておくことで実行自体のハードルが上がってしまい、何となく何もしないまま時間だけが経過してしまっている人は多い。それよりやりながら考える、少しずつ修正を加えていく、いわゆる「走りながら考える」方が勝率は断然高い。これは勝負の世界の鉄則だ。

 

 

また、その場その場だけの損得だけで動くのも面白くない。これは経営というより私自身の生き方の問題かもしれないが、損得だけでやっている人間の周りには良くも悪くもビジネスライクなシビアな人間しか集まらない。損得を超えた部分を多少でも持っていれば、損得以外でモノを決める人々が自然と集まってくる。これは事実そうである。後者の方が面白い人間が確実に集まり、自由で面白いアイデアが生まれる。だからこそ、常に損得を超えた部分にも挑戦していきたいと思っている。

 

簡単に言うと、面白い人間の周りには面白い人間が自然と集まるということだ。前回も話したように、人は自分を最も活かしてくれる人や組織の元に集まる。そういう組織は自然とは生まれないが、生まれた時の強さは底知れないモノがある。そういう組織とは出来るだけ競争しないのが望ましいし、自分たちはそういう組織を目指した方が近づけば近づく分だけ勝率はグングン上がっていくと私は思う。

確かに儲からないことを手掛けるのは一見愚かな行為に見える。しかし、商品やサービス一つ一つにキレイに利益を求めるのではなく、面白いことにチャレンジするというのは経営者にとって大事なことである。利益は組織全体で考えればよい。全ての企画、事業に利益を出す会社である必要はないと私は思う。

 

 

これはセミナーでも言ったことなのだが、私のアドバイスがその相談者にとって役に立つかどうかということと私の人間性は本来関係ないはずである。しかし、数あるセミナーの中で何故私のセミナーを選んだかを受講者に聞くと、まずは私の人間性について安心できそうだからという理由が一番多い。これが人がモノを買うときの普遍性である。だからこそ、私自身が信頼感を得られる人間であると同時に、誰よりも面白くあらゆることに挑戦し続けることで私自身が魅力あふれるコンテンツでありたい。安心して相談できる信頼感と面白みが共存してこそ、最強のコンテンツになれるはずだというのがサトミ営業相談所の基本理念である。

 

 

 

令和元年6月20日、今からちょうど1年前にサトミ営業相談所は静かに船出した。1年やってみて分かったことは営業に関することなら私は誰にも負けないということだ。そして、私のアドバイスが多くの人の役に立てることもよく分かった。そこには絶対の自信を持っている。私はこれからも新しくて、面白くて、そして何より誰かの役に立てることに挑戦していく。それが創業の精神である「人の為に生きる」ことに繋がっていくはずだ。そして、それがサトミ営業相談所唯一の経営哲学である。