先日、弊所立ち上げからお世話になっているホームページ制作会社に依頼して、ホームページの内容を少し変更した。弊所サトミ営業相談所のロゴに入っている文字を「営業の専門家」と変更したのだ。同時に、ホームページのタイトルも変え、『サトミ営業相談所 日本初の「営業の専門家」』とした。つまり、弊所を伝える上で一番私自身がしっくりきて、相談者にも或いは私をホームページで初めて見た方にも一番分かりやすいタイトルがこれだと思い、思い切ってタイトル変更を決意したのである。
(因みに、ホームページ制作会社の担当者の方は「営業 相談」で検索して弊所がトップに出てくることに驚き、「こんな一般的なワードでトップに出てくるのは結構凄いですね」と言ってくれた。)
私は少しずつではあるが、定期的にホームページの内容を変更している。それは仕事をしていく中で初めて分かったことがあり、また基本スタイル自体はほとんど変わっていないものの細かな部分やアプローチの仕方に改良を重ねているからだ。私のように個人でビジネスを展開している者にとって、ホームページはまさにカタログであり、私そのものである。だから、アプローチが変わればホームページの内容もそれに合わせて変えていかなければ実態と一致しない部分が出てくる。そうしなければ相談者の期待を裏切ることになる、或いはそこで生まれる違和感を少しでも減らしたいという考えから更新している訳だ。
そして今回はトップ画面の少し下の文章も大幅に変えた。トップページを開いて、少しスクロールすると出てくる場所なので、私の相談者への基本スタイルを入れている。
繰り返しになるが、私の基本スタイル自体は起業してからほとんど変わってはいない。基本スタイルを変えたから説明文を変えるのでなく、より私の基本スタイルに近い説明に変えたのである。だが、基本スタイルの表記の変更自体が重大な変更であり、せっかくの機会なので、今回は私の相談者への基本スタイルについて改めて説明させていただきたい。
私はこれまで相談者と話してみて、一番痛感したことは「企業にとって、或いは営業職にとって営業のやり方についてのアドバイスへの需要はとてつもなくあるのに、その期待に応える人材がほぼゼロである」という現実だ。
相談したいと思っても誰に相談していいか分からない。(もしくはいない、見つからない。)
どうしても相談したくて色んな紹介や伝手を辿って相談しても全く役に立たなかった。
のいずれかであるという現実だ。
勿論、私達が知らないだけでどこかにいるのかもしれない。
しかし、私はその存在を見たことも聞いたこともない。
そして、あらゆる場所や機会で様々な人と出会って、私が自己紹介をすると「確かにこういう仕事をしている方はいないですね」と決まって言われるのだ。
少なくとも、多くの方の共通認識として「営業の相談に乗ってくれて、相談者の期待に応える人は圧倒的に足りていない」という事は言えると思う。
そして、私の話を聞いた方のほとんどは営業について相談に乗ってくれる人がやっと現れたという反応を示してくれる。
実は、当初私は自分の営業のスキルや考え方や経験がその相談者が出会ってきたコンサルタントをたまたま上回っているだけだと思っていた。
しかし、相談に乗るケースが増え、相談者の意見や感想を聞いているうちに、私と他のコンサルタントの明確な違いに気づかされた。
それは以下の二つである。
・相談者の状況や考え方、立場に合わせて提案やアドバイス内容を加味しているか、否か。
・相談者のその後の行動に変化がもたらしたのか、否か。
この二つは勿論密接に関係している。
また、相談者に聞いてみるとこれまで相談に乗ってもらったコンサルタントへの感想で多いのが、以下3つである。
これは恐らく表現が違うだけで同じことを言っているだけであろう。
つまり、相談者の話を丁寧にヒアリングせず、自分のアドバイスの少ないパターンの中の一つに当てはめて、どの相談者に対しても似たような提案をする。それが相談者から見ると「私たちの状況を全然加味してない」「机上の空論だ」という感想になってしまうということだろう。
少し前に挙げた、私との違い、相談者への行動に変化が生まれないのは納得できるアドバイスではないから当然の結果と言える。
これは私の持論だが、相談者は一見同じような悩みを抱えているように見えても、掘り下げて聞いていくと一つとして全く同じ悩みなど無い。例えば、新規開拓がうまくいっていないという悩みでも、決められた販促方法をスタッフが全力で実行しても結果が出ていないのか、そもそもスタッフが新規開拓に注力できない、もしくはしていないのか、では全く状況は違うし、(実際はもっと複雑な要素が入り混じって、もっと細分化された状況の違いがある)相談者自身が何故うまくいっていないのかを理解している場合とその理由がまるで分からないのかでまた違う。もっと言うなら、理解していて対策も分かっているが実行が困難だという悩みを抱えている場合と理解していても対策が分からないでもまるで違う。
こうしたことはこのように言われれば当然の内容だと思われるだろうが、こうした基本的なことも理解していないから、恐らくどの相談者にも同じようなモデルケースにあてはめて同じようなアプローチをしているのではないだろうか。
しかし、コンサルタントを責める気にはなれない。何故なら、私のようにずっと営業に携わってきた人間であれば営業活動において上手くいったことも失敗したことも数多く経験している。もっと言うなら、その時々の顧客の営業の成功や失敗も見ている。それが私の中のどうやったら失敗に近付くか、失敗から遠のくのかという哲学を生んでいるのだ。だから、もしコンサルタントがそうした経験や知見がなく、営業の相談を受けてもまず相談者の悩みの違いすら分からないのは当然のことだろう。
勿論、相談者のことを考えてアドバイスしたつもりでも、相談者から見ると的外れだというのはある。これは私でもある。それは何度も確認しながら、「それは違う」「何故違うのか」「どこが違うか」を少しずつ聞き続け、相談者の要望に近付いていけばいいだけのことである。
こうしたことをするだけでも「机上の空論である」、「相談者のことを度外視している」という評価にはなかなかならないはずだと思うのは私だけであろうか。
その今のスタイルで仕事として成立しているから、そのままになっているのだろう。
しかし、それでは営業活動に不満や不安を感じている人たちの力にはなれない。
繰り返すが、私はどんなに同じように見える悩みでもその方の悩みは他の相談者とどこが違うのかという視点で聞き取りをしていく。つまり「必ずこの方の悩みはどこかが他の人と違うはず」という前提を持って話を聞いているということだ。そこで自分の持つパターンに当てはめるのは簡単で楽だが、それでは相談者の悩みを解消することなどできない。少なくとも私がずっと携わってきた営業という仕事、売上UPを実現するという仕事に関してはそうだと断言できる。
その上で、その企業やその人に合う、いや正確に言えば合うであろう具体策を提案する。その時、私はこういう風に考えましょうとか、もっとこんな風にしましょうなどの抽象的なアドバイスだけで終ることは絶対ない。
必ず相談者の具体的行動を提案する。それも相談者が私から言われて渋々するような提案では終わらない。あくまで相談者が自らの意思ですぐに実行したくなることが芽生えることをゴールとする。勿論、一つ目にした提案を相談者が最も評価してくれる場合もあるが、相談者が「川端さん、それは嫌です」「できません」という場合も当然ある。それは遠慮なく言って欲しい。私を気遣う必要などない。目的は相談者が納得する具体策が見つかり、それを売上UPにつなげることなのだから。
具体的な方策とはあらゆることが有り得る。私がしたアドバイスの中には「企業のTwitterアカウントを作り、Twitter上で製品のPRを行う」という誰でも思いつきそうなモノもある。しかし、相談者が「これまでのコンサルタントからは聞いたことのないアドバイスだ。でも、うちには一番合っている。すぐにでも始めたい!」と喜んでいただいたこともあった。
このアドバイスのように特に派手さがなく、誰にでも思いつきそうなアドバイスもあれば、私ならではの着眼点からのアドバイスもあるが、私自身は斬新さや奇をてらったようなアドバイスをすることなど関心がない。
ありきたりな提案でも今目の前にいる相談者の悩みに対して、最も解決に近いモノを提案することが目的なのだから。
こうした私の考えをまとめた基本スタイルとして掲げ、ホームページのトップ画面下に新たに記したスローガンがこれだ。
相談者の状況・御要望に寄り添う。
「企業も社員も十人十色で、考え方も価値観も全て異なる。
それ故に、相談者に対して、オーダーメイドのスタイルを貫きながら、
共に悩み、相談者が納得するまで議論を尽くす。
相談者の状況に寄り添い、ご要望に徹底的に付き合っていく、
そして相談者の行動に具体的な変化をもたらす事にこだわり抜く」
私は不思議に思う。
世の中には弁護士、会計士、社会労務士、など企業を支えるあらゆる専門家がいるのに、売上UP、つまり営業の専門家がいないという現実を。
しかも、これだけ営業に携わる人が多く、また売上UPは企業にとっても最も重要な問題であるにも関わらず、だ。
だから、私はこの新たなスローガンを胸に今一度決意を表明する。
私が日本初の「営業の専門家」としてこの職業を新たに作り、多くの企業、営業職のバックアップをすることを誓う。