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目から鱗のハウツー営業【本当に出来ない事と、本当は出来ることの見分け方】

2022.12.22
目から鱗のハウツー営業【本当に出来ない事と、本当は出来ることの見分け方】

『こんな仕事、私には無理だよ。

いやでも、私が簡単に諦め過ぎているだけなのかな?

もしかして自分のモチベーションやスキルの問題なのかな?』

ビジネスの現場で、こんな風に迷うことはないでしょうか?
 

 

 

 

 

背景【一切諦めも妥協もしないビジネスなんて虚構 】

 

 

これはあまり語られていないことですが、
仕事において何一つ諦めずに済む人などいません。

 

誰しも例外なく、諦めと妥協を繰り返しながら、ビジネスの世界を生きています。
 

 

一方で、困難な仕事に挑戦することもビジネスにおいては必要なことですし、私達の意志とは関係なく否応なしにそうした状況に直面することもあります。

 

 

そんな時に、
「必ず出来るはずだ」と実現を確信している状態と
「本当に出来るだろうか?」と半信半疑の状態と
「出来る訳がない」と諦めている状態のいずれにあるかはモチベーションと集中力に大きな影響を与え、当然結果をも大きく左右します。
 

 

このように考えると、どんな仕事に対して挑戦し、どんな仕事に対して諦めるべきかを判別することが重要であると言えます。

 

そして、挑戦するにしても「十分出来ることである」と思える根拠があることが望ましいでしょう。

 

この根拠は必ずしも明確である必要はなく、ある程度漠然としたものでも無いよりはマシだと思います。

 

また出来ないにしても「何故出来ないのか?」という根拠があり、自身が納得すると共に上司や同僚にもその根拠を説明できれば、課題の抽出と共有の両面において有効であり、条件や状況の改善を通して、改めて挑戦の可能性を生むことにも繋がります。
 
 
 

 

そこで今回は「本当に出来ないことなのか、本当は出来ることなのか」の見分け方について解説したいと思います。
 

 

この方法は、
『本当は出来るかもしれないことを出来ないと諦めずに済む方法』です。

 

つまり、仕事において、本当に出来ないことは皆さんが思っているよりはるかに少ないということです。
 

 

また「出来ること、出来ないことのそれぞれの根拠を出来るだけ論理的かつ客観的に明確化し、社内でそれを共有できる方法」でもあると思います。
 

 

 

 

 

ビジネスの評価のすべては所詮結果論に過ぎない

 

 

まずその方法の解説に入る前に、予めお伝えしておきます。

 

出来るかどうか分からない仕事をどの程度まで粘り、
あるいはどの段階で諦めるのがベストなのかは、その時点では誰にも分かりません。

 

本人にも他人にも分かりません。

 

もしかしたら、何年も経ってから「やっておいてよかった」「やめとけばよかった」と分かるのかもしれませんし、何年経っても分からないかもしれません。
 

 

ですから、事前に『こうするのが正解です』という基準など本来ありません。
 

 

ビジネスにおける評価のすべては所詮結果論です。

 

ただ事実として言えることは、ビジネスにおいては「やめとけばよかった」ことより、「やっておいてよかった」と思う事の方が遥かに多いという事です。

 

何故なら我々は、本来ならやめとけばよかったと思える失敗から、その人なりに何かを得ようと学習するからです。
 
 

 

さて、本題に入ります。

 

 

 

 

 

想像してみてください。

 

 

まずは想像してみてください。

 

 

あなたは管理職です。

 

管理職であることが想像しにくければ、後輩や同僚と会話している場面を思い浮かべてみてください。
 

 

部下が『こんな仕事は出来ない、無理です』と言ってきた時に
あなたはどのように答えるでしょうか?
 

 

部下が何故出来ないと感じているのかもきちんと検証しないまま、
「とにかくやってみたらいいじゃないか?」
「なんで最初から出来ないと決めつけるんだ?」
「やってみなきゃ分からないじゃないか?」などと言ってはいないでしょうか?

 

 

つまり、ビジネスにおいて常に「挑戦=善」であり、
【出来ないと言っていること自体が逃げであるという前提を持っていないか?】ということです。

 

これらは部下から見れば、出来ないと言っていること以上に、根拠の乏しい精神論です。
 
 

 

ですので、こうしたことを言われた部下の大部分が出来そうだという気持ちが芽生えないまま、挑戦しない、もしくは挑戦している振りをするというパフォーマンスに走ることになります。

 

結果を期待するのは酷でしょう。
 

 

或いは、逆に「そんなに難しいなら仕方ない」とそのまま鵜呑みにする場合もあるでしょう。

 

しかし、これはビジネスにおいては最も無責任な行動であると私は思います。

 

出来る可能性を信じず、検証もせずに「出来ない」と管理職も諦めるのは、組織全体の利益という視点からも、部下の成長という観点から見ても、とても無責任な姿勢です。
 

 

私が言いたいのは、「とにかく挑戦すべき」というスタンスも、「さっさと諦める」というスタンスもどちらもNGだということです。

 

何故なら、いずれも「自身で検証する」という姿勢が欠落しており、そういう意味においてはどちらも無責任な態度だからです。

 

そして、もう一つ私が言いたいのが、部下と管理職双方が納得して、次の行動に移れる客観的で論理的な線引きの必要性です。

 

 

逆に言えば、自身で十分に検証し、社内が納得する形を取れるなら、「挑戦」でも「撤退」でも構わないということです。

 
 
これから紹介するのが、私が勧める具体的な方法の一つです。
 
 

 

 

 

 

 

実現可能かどうかの簡単な検証方法

 

 

それは難しいと思うことに対して(難しいと部下が言っていることに対して)
1⃣何故それが出来ないのか?
2⃣出来ている人は他にいないのか?
3⃣出来ている人は何故それが出来たのか?
の3点をチェックすることです。

 

 

 

 

 

以前、こんな質問がありました

 

 

以前、セミナーにおいて私にこんな質問をした経営者がいました。

 

 

仮にX社長としましょう。

X社長「ウチの営業マンが『コロナ禍ではお客様に訪問できず、営業活動など出来ない』と営業活動そのものを諦めていますが、やはりそうなのでしょうか?」
 

 

これに当てはめますと
1⃣何故それが出来ないのか?

 

コロナ禍だから
⇒少なくともコロナ禍が終われば(感染状況が落ち着いて来れば)訪問できる可能性があると考える。
⇒感染状況を見ながら、迅速な営業活動の再開なら可能

⇒会わなければいいのなら電話やオンラインでのPRは可能なのではないか?と考える。

 

2⃣出来ている人は他にいないのか?
ライバル会社の営業職でお客様に訪問している人がいないのかを調べる。(後にライバル会社の営業職はコロナ禍においても、アポを取っての訪問は通常通り行っていたことが判明しました)
 
 

 

更に言うなら、【コロナ禍だから難しいという前提】であれば、同業者やライバル企業の動きに限定する必要はありません。
 

 

私はX社長にこう聞きました。
川端「どのような商品やサービスを取扱っている企業でも構いません。
御社に訪問する営業職は現在ゼロですか?」
X社長「いや勿論います」
川端「その営業職に不満や怒りを覚えましたか?」
X社長「いや用事があればそんなことは勿論感じません。仕事で来ている訳ですから。私達も来てもらった方がありがたいですし。」
川端「では御社の営業職の方も用事・目的があれば、社長のように訪問してもらっても構わないというお客様担当者もいらっしゃるのではないですか?」
 

 

この時点で「コロナ禍においては、営業活動が出来ない」ということはそうでもないと言えそうですね。
 

 

 

 

 

 

 1⃣2⃣の結果から少なくとも言えること

 

 

この「コロナ禍だからお客様に訪問できない」と報告した営業職自身がこのように考え、調べてみれば、訪問自体が不可能であるという結論には至らなかったのではないでしょうか?

 

或いは、X社長がこのように報告してきた営業職にこうした視点を持って問いかけるということが必要だったのではないでしょうか?
 

 

 

3⃣出来ている人は何故それが出来たのか?
にも関連することですが、
確かに自分以外の誰かが出来ることと、自分も出来ることは必ずしも一致するとは限りません。

 

しかし、出来ないと思っていたことが、他の誰かが苦も無く出来ているという事実に触れただけで自身が「自分にも出来るのではないか?」と奮い立つこともあるでしょうし、今より気楽に挑戦する事も可能なのではないでしょうか?

 

 

 

 

仕事における選択肢

 

 

仕事の選択肢とは本人が実行できることの総数です。
成果を出せそうなことではありません。

 

ですから、その人が出来ることの数がその人の選択肢の上限です。
そして、その中から優先順位をつけて実行に移す、ということの繰り返しです。

 

これは組織全体としても言えることです。

大まかに言えば、スタッフの出来ることの総数が組織全体の選択肢の最大値です。
 

 

そう考えると、本当は出来ない訳ではないのに、出来ないと断定することで出来る事つまり選択肢がどんどん減っていくのは競争の観点からも非常に不利なことです。
 

 

ましてライバル会社が苦も無く出来ること、かつ自社でも本来なら出来ることを着手すらしないのは相当に不利なことです。
 

 

最後の
3⃣出来る人は何故出来たのか?

 

これは、
【他に出来ている人がいたとしても、彼ら彼女らが特殊な環境・条件下にあって、それがあって初めて出来ただけかもしれない。】
⇒【他社で出来ている人がいたとしても、自分たちでは出来ないことかもしれない】
こうした可能性を把握するためのチェック機能を果たします。

 

一方で、他社が出来ているのにどうして自社には出来ないのか、その違いを明らかにすることで自社が出来る可能性を広げる、あるいはそのヒントにするという二つの意味です。

 

 

 

 

まとめ

 

 

私が経営者や営業職から「〇〇がなかなか実行できずに苦しんでいる」という悩みをいただくことは大変多いです。

 

こうした課題もこのように一つ一つ丁寧に見ていくと「確かに出来ないと決めつける方が不自然ですね」と相談者が気付きます。
 

 

出来そうなことを出来そうだと確信できることで、「出来ない」と思考停止していた状態から、「実現するにはどんなことが必要なのか?」という視点で知恵を絞るというプロセスが生まれます。

 

仕事では重要なことですよね。
 
 

 

シンプルでおススメの方法です。